子宮筋腫を子宮鏡下手術で摘出中、腹腔鏡手術に切り替えとなってしまった際の体験談を綴っています。
腹腔鏡手術後の痛みがどのくらいなのか、退院までにどれくらい回復するのか知りたい方はぜひ読んでみてください。
麻酔について
手術後にオペ室で一瞬先生たちの話す声が聞こえたけど、またすぐに眠ったみたいです。病室までベッドで運ばれている間の記憶はありません。
病室に戻ってからも看護師さんが来てくれるたびに目は覚めるけど、またすぐに寝てしまうような状態でした。血栓予防用のフットポンプも、尿のカテーテルも全く気にならないくらいにぐっすり眠っていました。
ベッド上安静って暇すぎて辛いのでは?と思っていたけど、ほとんど眠っていてあっという間に時間が過ぎました。
翌朝には看護師さんがベッドのリクライニングを起こしてくれて、座ったまま昼まで安静にして過ごしました。それでも油断すると寝落ちてしまうぐらい眠かった。
のどの渇き
腹腔鏡手術の体験談を調べていた時、手術後のノドの渇きが辛かったという人が多かったです。
全身麻酔後すぐは水分補給ができません。帰室後3時間程度で可能になるので看護師さんの指示を受けましょう。手術前にサイドテーブルにストロー付きコップを置いておくと便利です。
吐き気
初めての全身麻酔でしたが、吐き気が強くて夜中に4回ももどしてしまいました。車酔いをするタイプではないので大丈夫かと思っていたけど……
安静解除後のスケジュール
手術翌日、ベッド上安静が解除された後の流れです。詳細な順番とかはあまり覚えてないので、こんな感じだったかなと思いだしながら書いています。
手術翌日
- 8:00リクライニングを起こす・フットポンプ外す・採血
看護師さんがリクライニングを起こしに来てくれて、フットポンプを外してくれます。指に付けていたパルスオキシメーターもこのとき外してくれてたと思います。何気にこれが一番煩わしかったので、すごく開放感がありました。
- 11:00鉄剤点滴
朝の血液検査で貧血だったので、鉄剤の点滴が追加になりました。
- 12:00歩行練習・カテーテル外す・着替え・点滴外す
看護師さんの付き添いでトイレまで歩けたら、尿のカテーテルと弾性ストッキングが外せます。
看護師さんが体を拭くおしぼりのようなものを渡してくれるので拭き、着替えを手伝ってもらいました。T字帯を脱ぎ、ナプキンを付けたショーツに履き替えます。体が痛すぎて自分でカバンから着替えを出すのが大変だったので、手術前にまとめて机に出しておくと楽だと思います。
お昼ご飯が食べられそうだったら点滴が外れます。 - 12:30昼食・服薬
前日の夜から絶食していたので、久しぶりのご飯!五分粥と聞いていたのでお粥だけかと思っていたら、おかずもありました。嬉しい……でもガスの痛みであまり食べられない。
処方された下剤を食後に飲みました。ロキソニンとレバミピドも6時間おきくらいに飲んでいきます。 - 14:00トイレ
カテーテルを外してしばらくは尿意を感じにくいと言われたので、時間を見てトイレに行きます。
膀胱炎予防のために水をたくさん飲み、計量カップで尿量を計って記録するように指示されます。結構面倒ですが、翌日の昼頃にようやく図るのを止めても良いという許可が出ました。 - 14:30シャワー
シャワーは17:00までのルールで、家族も来てくれる予定だったので早めに浴びました。トイレ・シャワー付きの個室だったので快適。
- 17:00面会
急遽腹腔鏡手術になったため、下着やナプキンなどを家族に持ってきてもらいました。コロナ禍なので面会は30分のみ。
- 18:00夕食
全粥とおかずでした。翌日からは普通のご飯です。
手術翌々日
手術翌々日は特に大きなイベントは無かったです。昼過ぎまでは尿量の記録を続け、その後は時間のみ記録していきました。
テレビを見ながら個室内を歩くリハビリをして過ごしました。
夕食は鶏の照り焼きで、久しぶりの塊肉にテンション上がりました。でもやっぱりすぐにお腹いっぱいになってしまう。
退院日
- 8:00朝食
- 9:00退院前検査
家族と一緒に外来病棟まで歩いて行き、退院前診察を受けてから手術の結果を写真で説明してもらいました。
- 9:30傷のテープを剥がす
お腹の傷に貼っていたテープを看護師さんに剥がしてもらいました。何も貼らずに過ごすのが不安だったので、帰りに傷跡用のテープを買いました。
- 10:00退院・会計
退院前診察で処方された薬とお会計の計算が終わったらスタッフさんが知らせに来てくれました。会計窓口で会計して退院!
術後の痛みについて
私は親族が腹腔鏡手術経験者なのですが、聞いていたよりもかなり痛みが強くて辛かったです。なので痛みについてはかなり個人差があるようです。
傷の痛み
傷の痛みは普通にしていると全く感じませんでした。手術翌日にシャワーを浴びるときも沁みたりしませんでした。
ショーツの縫い目が傷に当たったりすると流石に痛かったです。傷口を刺激すると傷跡が残ってしまう可能性が高まるので、縫い目が当たらないショーツを履きましょう。傷の位置は人によるのかもしれませんが、私は腰骨より低い位置に3か所とおヘソの計4か所でした。
ガスの痛み
腹腔鏡手術の際はお腹にガスを入れて膨らませるのですが、このガスが抜けるまではかなり痛みを伴います。内臓を雑巾絞りしているようなよじれる痛みがありました。痛み止めを飲んでも全く効いている気配がありませんでした。
ベッド上で安静にしているときは全く痛くなかったのですが、歩行訓練をするために看護師さんに起こしてもらったらみぞおち辺りに激痛が……痛くてすごくゆっくりしか歩けない。看護師さんからそんなに痛いですか?と怪訝な顔をされました。
痛みをはやく軽減させるには
ガスの痛みを早く和らげるには、よく歩くことと温めることが効果的と言われました。看護師さんがホットパックを貸してくれたので、みぞおちに当てたまま個室内をずっとウロウロしていました。
個人的にはホットパックよりもシャワーで温める方が効果的と感じました。
ガスの痛みはいつなくなる?
手術翌日のシャワーの時に痛みが一旦収まったんですが、体が冷めるとまた痛みだす。
16:00にはなんとか我慢できるくらいの痛みになりましたが、寝転がるときにまた激痛!水平のベッドに寝転がれないので、リクライニングを起こして座る。痛みが我慢できるギリギリまでリクライニングを倒してお腹をさする。痛みが和らいで来たらまた少し倒して……というのを繰り返し、1時間くらいかかってようやく眠る準備ができました。ベッドのリクライニングの作動音を気にしなくて良いので個室にしておいて良かったと心から思いました。
手術の翌々日もまだ痛みがあったのでホットパックを使いました。なんだかんだでその日の夜まで痛かったです。
カテーテルの違和感
カテーテルを付けている間や抜く際に、痛みや違和感を感じることがあります。
付けている間
カテーテルを付けている間、強い違和感を感じる人も多いみたいです。私はそこまで感じませんでした。でも体から管が出ているのはやはり邪魔で、寝返り等で引っかかったらどうしようという不安が大きかったです。
抜くとき
尿のカテーテルを抜くときに痛みを感じる人もいるみたいなので怖かったですが、私は大丈夫でした。部位は違うけどタンポンを抜くくらいの違和感でした。
カテーテルを抜くときに大きく息を吐いてくださいと言われたのですが、ガスのせいでみぞおちが痛すぎて大きく息を吸うことができず、看護師さんが抜ききる前に息が途切れて苦しかったです。
帰宅時の体力
退院時にどこまで体力が回復しているかは個人差があると思いますが、私は家族に付き添ってもらってバスと電車で帰りました。当初はタクシーで帰る予定だったのですが、麻酔で吐いたため、タクシーで酔ったら怖いのでやめました。
重たい荷物を持つのも禁止にしている病院があるので、可能なら家族に付き添いをお願いした方が良いですね。自家用車で迎えに来てもらえるならそれが一番良いかなと思います。バスや電車で座れなかったら結構大変だし、駅は急いでる人が多いので怖いです。
腹腔鏡手術の費用と医療保険
子宮鏡手術の予定が、途中で腹腔鏡手術に切り替わってしまったので、医療事務の方が請求額について説明に来てくれました。
腹腔鏡手術にかかる費用は?
腹腔鏡手術にかかる費用は手術内容によって変わってくると思いますが、私が貰った領収書では74,208点となっていました。3割負担で計算すると22万円以上です。その他、食事代(1食460円)と差額ベッド代、タオルレンタル代等がかかります。
高額療養費制度
高額療養費制度の負担額は年収や医療費によって計算します。窓口負担額を減らしたい場合は限度額認定証を申請しておきましょう。限度額認定証を提出しなくても払い過ぎた医療費は後から返却されるのですが、3割負担でも結構な金額になるので、申請しておいたほうが良いかと思います。
オンライン資格確認に対応した医療機関等では、限度額認定証を出さなくても窓口負担額を減らすことができるそうです。私が手術を受けた病院も、同意書を提出すれば限度額認定証は不要だと言われました。
医療保険
退院したら医療保険の請求をしましょう。私が入会している保険会社だと診断書は不要で、診療明細書のコピーで請求できました。
請求書を送ったら翌週中に保険料が振り込まれました。早くて助かる!退院後の通院も1回あたり5,000円支給されるコースに入っていたので、2回に分けて請求しました。
まとめ
腹腔鏡手術で子宮筋腫を摘出した際の術後~退院までをまとめました。全身麻酔の後の吐き気と、手術翌日のガスの痛みが特に辛かったですが、夜中に担当してくれた看護師さんがとても優しくて救われました。
もう2度と手術は受けたくないと思うくらいの痛みでしたが、大きな子宮筋腫を取り除くことができたので、今はすっきりした気持ちです。