庭の家庭菜園に種を蒔いて発芽を心待ちにしていたのに、野良猫なのか外飼い猫なのかわかりませんが、フンをされて穴を掘られてすごくショックでした。
猫は可愛いんですけど、筋肉痛になりながら土壌改良した畑を荒らされたのはキツイ。しかも撫でさせてくれるわけでもなく姿を見せてくれるわけでもなく、フンの処理だけさせるなんて酷いよ。
猫に危害は加えたくないけど畑も守りたい。そこで猫よけ効果の期待できる方法を調べてみました。
木酢液のメリットとデメリット
木酢液(もくさくえき)とは、炭を焼くときに発生した煙を冷やして液体状にしたものだそうです。肥料としても使われるので、ホームセンターや100均の園芸コーナーでも見かけます。
猫は臭いの強いものが苦手なので、木酢液を撒くと効果がある可能性がありますが、使い方に注意が必要です。
臭い&毒性
木酢液は独特の臭いがあります。焚き火みたいなお線香みたいな、そういう煙っぽい香りです。私は苦手ではないのですが、嫌いな人もいるかもしれません。
木酢液は希釈して使用するのですが、濃度によってはご近所迷惑になる可能性があります。
また製品によってはホルムアルデヒドを含んでいるものがあるため、取り扱いには注意が必要です。屋外で希釈して使用すれば健康被害の心配はあまりないそうです。
希釈濃度によって作物の育成が抑制される
木酢液は希釈濃度によって作物の生育を抑制させたり促進させたり、真逆の効果があります。成長抑制として使う場合は200〜300倍、成長促進として使う場合は500〜1000倍に薄めます。
100倍よりも高濃度の木酢液を作物に撒くと枯れてしまうそうです。しかし猫よけとして使う場合は5~50倍くらいの濃度がないと効果が見込めないそうで、植物にかけることはできません。
畑の近くに高濃度の木酢液を撒いても良さそうな場所があれば良いですが、小さな庭では難しいですよね。
効果が長続きしない
木酢液の香りは時間とともに薄れていきますし、雨で流されることもあります。こまめに蒔かないと効果が無い上、猫が香りに慣れてしまうこともあるのであまり決定的な予防方法とは言えないですね。
コーヒーカスをそのまま撒くのはNG?!
コーヒーカスも強い臭いがするので猫よけ効果があります。でもコーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールには発芽・発根抑制作用、生育抑制作用があるそうです。少量なら問題ない可能性もありますが、少量だと猫にもあまり効果がないみたいです。
どのくらいの量で生育が抑制されてしまうのかはuccが実験をしたみたいなので、興味のある方は読んでみてください。
畑の畝など、作物に影響がない場所に撒けば良さそうですが、全ての猫に効果があるわけでなく、コーヒーの臭いを全然気にせず侵入してくる猫もいるそうです。
トゲトゲシートの注意点
猫はチクチクするものの上を歩くのが苦手だそうなので、猫よけ用のトゲトゲシートを敷くことで侵入を妨害することができます。
猫は結構ジャンプ力があるので、飛び越えられない幅に敷き詰める必要があります。そうなると自分が出入りする場合に邪魔になりますし、景観も損ねますよね。
明らかに猫よけグッズだと見てわかるので、猫を嫌っている家という印象を道行く人に与えてしまい、トラブルになることもあるようです。実際に自分が猫のフン害にあっていないと、猫を避けたがる理由が理解できない人もいますよね。
中にはトゲトゲなど気にせず上を歩く猫もいるそうです。歩いてしまっても問題ないように、怪我をしない素材の物を選ぶ必要があります。
掘り返されたくない場所の上で限定的に使うなら効果があるかもしれません。
超音波は子供やペットに害がある?!
赤外線センサーで猫を感知したら猫の嫌がる超音波を出すという猫よけグッズがあります。初期費用や電池のランニングコストはかかりますが、レビューを見る限りは効果があるようです。貸出や補助金支給を行っている自治体もあるようです。
猫が慣れてしまわないように複数の製品をローテーションするか、周波数を切り替えられる製品を使うと効果が上がります。
この機械にもデメリットがあって、それは野良猫だけでなく子供やペットにも超音波が聞こえてしまってストレスや体調不良になる可能性があることです。自分には聞こえないのでどのくらい不快なのかわからないのが怖いですね。
常に濡れた状態にしても効果なし
土に水を撒いて常に濡れた状態にしておけば、水を嫌う猫にフンをされることは無いという情報を見つけましたが、我が家では効果なしでした。
雨の日でもお構いなしに畑にフンをされてショックです。
コストのかからない方法なので、自分の家の庭に来ている猫に効果があるかどうか試してみる価値はあると思います。
猫が嫌いな植物を植える
これも猫によって効果が分かれる方法ではありますが、猫が嫌がる臭いのする植物を植えておくという方法があります。庭の景観を損ねないのでおすすめ。
猫が嫌いなのはローズマリー、ランタナ、ユーカリ、ゼラニウム、レモングラス、柑橘類、ペパーミント、ニンニク、チャイブ、マリーゴールドなどです。マリーゴールドはコンパニオンプランツとしても優秀なので、畑に植えておくと良いかもですね。ただマリーゴールドは街中の色々な場所に植えてあるので、慣れている猫も多いようです。
ミント系は繁殖力が旺盛なので、安易に地植えしない方が良いです。
動物よけネットなどで物理的に遮断!
畑の周りに支柱を立てて、ぐるりとネットで囲む商品が販売されています。これなら猫が入ってこれないので物理的に対策できます。見た目の問題や、初期費用が嵩むのがネックです。
動物よけネットをしたままでも水やりはできるんですが、株元などの狙った場所にだけ水をやりたい場合や、収穫・剪定・誘引などの作業の度にネットを外すのがめんどくさいです。1人でネットをピンと張った状態にするのって結構難しいです。
高さが1mくらいなので、猫ならジャンプして飛び越えられる高さです。でもその障害物をわざわざ飛び越えるくらいなら他の所をトイレにする猫も多いんじゃないでしょうか。うちでも猫よけネットを付けた数日後、ネットから少し離れた別の場所の土を掘り返されていました。グランドカバーの本葉が数枚生えてきて成長を楽しみにしていたところなのに、お構いなしに掘り返すんだな……とショックでした。
猫だけでなく害虫被害も抑えたい方には園芸用の防虫ネットでも対応できます。
虫よけならネットの網目は0.4mmとか0.6mmとかを使いますが、猫よけ目的なら1mm以上の大きなものでOKです。網目が大きいネットは風通しが良くて太陽の光も通しやすいというメリットがあります。
畑の上に不織布等をベタ掛けするだけだと、不織布の上にフンをされてしまう場合があるそうです。トンネル用の支柱などを使って、猫がネットの上に乗れないようにしておきましょう。
トイレを別に用意する
これまで紹介した方法で効果が無かった場合は、畑よりも魅力的なトイレを準備してあげたら畑は守ることができるかもしれません。
屋外に置くので市販の猫砂は使えないので、プランターに腐葉土や砂などを入れ、平らにならして乾燥した状態を保ちます。そうしたらトイレとして使ってくれるかも!
猫の糞尿の臭いが気になる場合は、EM液などを薄めて掛けておけば微生物が分解してくれるので消臭効果があります。
まとめ
畑を猫から守る方法をいくつか紹介しました。猫によって嫌がるものが異なるのが難しいところです。猫に害がなく、ご近所迷惑にもならず、庭の景観も損ねない方法で対策していきたいですね。